アドバイザー派遣事業「NPO法人きよたけ郷ハートム」

宮崎県では、今年度も学校や保育園現場での安全講習会や、各地で活躍するまちづくりリーダーに対する育成事業などを行う、「安全で安心なまちづくりアドバイザー」派遣事業を県内各地で開催しています。今回はその中から黒田保育園と御池小学校をご紹介します。
日程/平成21年5月29日(金)
場所/御池小学校(都城市御池町)
アドバイザーNPO/法人きよたけ郷ハートム

御池小学校は高千穂峰の東麓にある森の中の小さな学校です。全校生徒は6名!この日は1人休みで5名での訓練になりました。御池小学校は観光地に向かう国道沿いに位置するため、道を尋ねる観光客も少なくありません。来訪者をすべて不審者扱いしてしまっては気分を害してしまいます。子どもたちが自分の身を守りながら、来訪者に対応するにはどうすればいいか、また、少人数の学校ならではの注意点もポイントにグラウンドで実技訓練が行われました。
まず最初に日常的な心構えとして、知らない人を見かけたら、「こんにちは!」とこちらから元気に挨拶をしましょう、悪い人であっても挨拶をされるとドキッとして躊躇してしまうものです、と防犯アドバイザーの初鹿野さんよりお話がありました。
続いて実技訓練。侵入者役の先生が、国道側からグラウンドに入って生徒に声をかけます。最初は、声をかけられた生徒が単独で対応していましたが、初鹿野さんから「知らない人が入ってきたらみんなで対応し、笑顔で『ちょっと待っていてください。』と伝えて全員で先生を呼びに行くこと」との指導を受け、的確に対応することができるようになりました。次に室内に戻って訓練のまとめを行います。初鹿野さんより「6名だけの小規模校だからこそみんなで協力し合い、お互いの身を守りましょう。また、職員室から見える場所で遊ぶこと、自宅を聞かれても教えないこと、なども守ってください。」とお話がありました。そして、低学年の子が不審者に腕を引っ張られたとき、みんなで大きな声を出して助けを呼ぶ訓練を繰り返し行いました。高学年のお兄さんのリードによりみんな大きな声を出すことができるようになりました。
 最後に、先生たちへのアドバイスとして、「不審者と対応するときは、扱いの難しい武器を持って行くのではなく、身近なバインダーや手押し車などを利用し、戦うのではなく身を守ることを第一に考えましょう。」と指導がありました。校長先生がまとめの言葉として、「今日習った大切なことを頭で覚えるだけではなく、言葉に出して身につけていきましょう。また来訪者に対しては、笑顔で思いやりを持って接することも大事です。」と締めくくり、訓練が終了しました。